【今週がんばっていた人】
「ケト゚ペカムイの槍」班 原口明子


 先日のお休みに、私は美容院でショートカットモニターをやってきました。ショートカットモニターというのは、新人の美容師さんに無料で髪の毛を切ってもらうものです。
 新人さんは男性。先生は女性でボブスタイルが印象的なとても素敵な方でした。まず先生がお手本を見せます。「お客様のセンターに立って」「腕は髪に対して平行」「ハサミをこう使って」。技術のある先生は、いとも簡単に手際よくパッパッと切ります。一方新人さんは、手つきも定まらずゆっくりゆっくり慎重に切っていきます。
 技術について、(手に入れるまでは本当に大変だけれど、一度手に入れてしまえば身一つで好きな事をして食べていけるんだわ)と考えていた矢先、どの世界でも同じなんだとしみじみ思いました。「がんばって下さい。」私はそういって、軽くなった髪の毛とさわやかな気持ちで店を出ました。“ステキカット”になってから1週間・・・。まだ誰も気付いてくれません。

 先日横浜駅を通りましたら、切符売り場のあたりでバイオリンを弾いている男性がいました。私は、路上でパフォーマンスをやっている人たちは同じ芸人で同士だと思っているので、必ず見てしまいます(ただ見るのが楽しいというのもありますが)。その方はポーランドの方で、日本のあちらこちらを回って歩いているという事でした。私が通りかかった時、シューベルトのアヴェマリアを弾いていました。音色がきれいでとても素敵でした。(やっぱり技術があれば身一つで好きな事をして食べていけるんだわ)と感動しながら改めて思いました。「がんばって下さい。」私はそういって、すがすがしい気持ちでその方のCDを買いました。
 ウキウキしながら家へ帰り、意気揚揚とアヴェマリアから聴いてみると、なんとCDに入っていたのはグノーのアヴェマリアだったんです・・・。

 今日(もうすぐ最終バスが出てしまいますが)こんな遅くまで仕事をしている閨さん、山下さん、井上崇さん「がんばって下さい。」いつもいつもお疲れ様です。私、先に帰りますね。 

 ではまた、さようなら。

バレエの発表会でゴキゲンのアッコちゃん。