【 ジャングルブックの影絵指導に携わって】
企画営業部 片岡めぐみ
 2005年11月5日、玉川大学芸術学部の「ジャングルブック」の幕が開きました。
この「ジャングルブック」という作品は、私が劇団かかし座と出会うきっかけとなった作品で、学生の頃私が影絵チーフとして参加した作品でもあります。そして2005年、今度は影絵を指導する側としてまたこの「ジャングルブック」に携わることになりました。
今回の影絵班は、3年生と2年生の二人のチーフと10人余りの1年生を中心としたメンバーで構成されていました。中には、一度影絵を経験したことのある学生がいたものの、ほぼ全員が初めての経験でした。まずは、手影絵の講習から始まり、影絵がどういうものであるかという指導から入りました。そして二足歩行の人形の製作と操作。二足歩行の人形にはかなり苦労していた様でした。自分の体のさばき方、人形の動かし方のコツ等細かく指導していき、オオカミ人形の製作と操作となりました。なかなか動物のイメージを持ちながら動かすということが上手くいかず、毎日の様に稽古を重ねていきました。
 今回は私が在学していた時より影絵のシーンが多く、とにかく時間が足りない状態でした。毎日試作を作ってはシーンを作るという作業が続きました。赤犬のシーンは影絵の中でも見せ場のシーンだったため、かなり試行錯誤を繰り返しました。
初日、どうにか幕を開けることが出来ました。しかし未完成な部分は多くあり、本番終了後も夜遅くまで稽古が続きました。二日目、野外公演ということで雨の為延期になりました。その延期が学生たちにとっては良かったのでしょう。次の日の公演で、影絵班はとても良い芝居を観せてくれました。
先生方も「良くなった!」と絶賛して下さいました。楽日も彼らの彼ららしい影絵をしっかり演じきっていたと思います。やり遂げた後の彼らの顔はとても良い顔をしていました。
 今回、代表と私は何度も玉川学園へ足を運び、かなり厳しく以前よりもっとクオリティーの高いものを目指して指導してきました。毎日夜遅くまでの稽古や人形製作で疲労もかなり溜まっていた事でしょう。最後、学生から「最初は何で影絵班なんだろう。と思っていたけど、やり遂げてみて影絵班として貴重な体験ができて良かった。」「表現する事の楽しさを知りました。」等、私にとっては大変嬉しい言葉をかけてもらいました。
学生たちに指導してきて、私も貴重な経験ができたし、より多くの人たちに影絵の素晴らしさ、表現する事の楽しさを伝える事が出来、良い機会を与えてもらえたと感謝しています。
 「母校で影絵を教える」私の夢が一つ叶ったひと時でした。