はばちゃん

ながい間ごくろうさまでした。今日の会に私も出席の予定だったのですが、私も入れ歯を入れなければならないような年になってしまい、手術がすんだばかりで、抜糸もまだですし食事も思うようにとれず、体調もなかなか戻らない状態ですので、申しわけありませんがお手紙を書かせていただきました。
学芸大学のけいこばに、鳥打帽をイキにかぶった、19才のワカイワカイはばちゃんが、ヒョッコリと現れてから、もう50年という年月が経ってしまいました。ふりかえってみると、ほんとうにいろいろなことがありましたネ。 NHKの生本番に毎日のように通ったこと、はじめての劇団員募集の新聞広告をみて、応募してきたのぶ子さんと、たちまち燃え上がってしまい、私たち夫婦が仲人をした結婚式で,感激のあまり泣いたはばちゃん・・・。
田園調布のけいこばが火事になって、すべてなくなってしまった悲惨な思い出・・・。
15年続いたNHKTVからはなれて、はじめての巡回公演に責任者として出かけたこと・・・。
とうたいりうの突然の死・・・その後のさまざまなゴタゴタ・・・。
その間、はばちゃんは何もいわず若い社長を助けて、ただモクモクと仕事を続けてくれました。
はばちゃんのおだやかな、誠実な人柄が、どれだけプラスになったかわかりません。                           
とうたいりうは「幅田は信用できる、いい男だ。」といっておりました。
私も、とうたいりうとは27〜8年のお付き合いでしたが、はばちゃんとは50年もお付き合いしてきたわけですから、きっと前世からの、深いご縁があったのでしょうネ。
50年という月日はながい年月ですが、今ふりかえってみると、あっというまに過ぎた夢のようにも思えてきます。
これからは、今までのように忙しくからだを使うことはないと思いますが、くれぐれも気をつけてお大事にしてください。
また、はばちゃんといっしょに、かかし座を支えてきてくれたのぶ子さんにも、心からの感謝を捧げたいと思います。
ほんとうに、ありがとうございました。




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